新しい年度が始まりましたね。もう4月なんですね。僕にとっては年齢が一つ繰り上がる月であり、1年の4分の1が終了したことを痛感させられる月でもあります。
今年は自己投資を惜しまず行っていこうと考えているので、気になった書籍はしっかりと読むようにし、気になったイベントには率先して参加していこうと頑張っています(なかなかイベントには参加できてないんだけど)。
その中で、とある本に出会いました。そして今回は、それが原因でデザインってなんなんだろうってことを考えなおすいい機会を得ましたよっていうお話です。
デザインすることを錯覚する
日頃、デザイン制作したりコードを書いたりしているのですが、基本的な情報源というとインターネットとなります。なるべく外に出て物をたくさん見るようには意識しているのですが、基本的な生活サイクルがMacの前という状態ですので、どうしてもほとんどの情報がそこから入ってきます。
すると、TwitterやFacebookから「今、話題の記事!」的なものをよくチェックすることがあります。それは、今はやっているデザインだったりIllustratorのチュートリアルだったり、Photoshopのフリー素材だったり様々です。
そういうものを日々見ていると勘違いしてしまうことがあります。それは「装飾することがデザイン」と思ってしまうことです。
たくさんのキレイなフリー素材、シンプルなフリーフォント、魅力的な無料写真素材がインターネットには溢れています。そして、それらを活用したコラージュやバナーの数々。見ているだけでかっこいいデザインに触れられていると錯覚してしまいます。
しかし、デザインってそもそも何なんでしょうか。
目的を持ったデザイン
ここでは「デザイン」という言葉の定義などを用いて話をする訳ではありませんし、これは間違いなく個人的な考えなので万人に通用するわけでもなく当然反対意見もあるでしょう。しかし、誤解を恐れずに自分の考えを書くことにしました。
デザインには目的があります。
WebデザインにはWebデザインの、グラフィックデザインにはグラフィックデザインの目的があります。それは企業のPRであったり、新発売のPRだったりします。そして、単純なPRだけではなく細部に渡るPRも存在します。これはメインに打ち出したい、その次にはこれを…といった具合です。
しかし、それらの目的を達成できるデザインというものを作るのはなかなか難しいものです。
目的を達成できるデザインを
デザインを見ている一般の人々は、僕達が考えている以上に何も考えずに見ています。これは悪い意味ではなく、言い換えると自然体で見ていると言えばいいのでしょうか。
そんな自然体の状態の方々に自然に入っていくデザインというものがとても重要だと考えています。Webデザインやグラフィックデザインで言うならば、デザインが視線を誘導し認識させる力が必要なのです。
冒頭でも書きましたが、好きなだけ装飾を施したデザインというのはおおよそ視線を惑わす要素になりやすいです。それらをコントロール出来る人達が世に言うデザイナーだと思っています(だから僕自身はデザイナーなんて怖くて名乗れません。まだまだ力不足です)。
かといって、シンプルであればいいのか。そういうつもりもありません。僕達のデザインのほとんどが自己完結する案件以上にクライアントが存在する案件です。クライアントにもそれぞれ好みがあるのは事実ですし、常にバランスを取る必要があります。
全て思い通りできることは少ないです。しかし、できれば定期的にデザインする目的を考えなおす必要が自分にはあるなと感じました。そして、この様に考えなおす機会を与えてくれたのはこちらの書籍です。初版が1990年ということで、かなり前に出版された本ですが内容はまったく色褪せていない、むしろ今のこの誰でもデザインできると錯覚されている時代に必要な内容でした。
たまには自分の基本に戻ることも大切ですね。