とあるお打ち合わせの際にふと直帰率と離脱率の違いについて認識の不安を感じたので改めて確認してみました。
私のお客さんのなかにはご自身でアクセス解析を見て頑張っている方も多くみえますし、これからSEOについて勉強してみたいと考えている方や実際に自社のホームページのアクセス解析データを見て自社で対策を考えていきたいといったインハウス化も今後進んでいくのではないかと予想されます。
そのような方々にもお役にたつかもと思い、全力で離脱率と直帰率を説明してみることにします。といっても、考え方がわかってしまえば難しいものではありません。
離脱率とは?直帰率とは?
では、まずは用語の説明ですが、ここはGoogleの資料が一番信用性が高いと思いますのでそちらから引用します。
離脱率は、個々のページのすべてのページビューで、そのページがセッションの最後のページになった割合を示します。
直帰率は、そのページから始まったすべてのセッションで、そのページがセッションに存在する唯一のページだった割合を示します。
ページの直帰率は、そのページで始まったセッションだけが計算の対象になります。
しかし、こちらの言葉だけではなんとも分かりにくいという方も多いかと思います。ですので、もう少しだけ噛み砕いて説明してみます。
- 離脱率とは
- どのページから閲覧をスタートしたかは問わず、そのページが閲覧の最後になった場合の割合
- 直帰率とは
- そのページから閲覧をスタートし、そのページだけで閲覧を終了してしまった場合の割合
できるだけ噛み砕いてみましたがいかがでしょうか?これだけではまだまだわかりにくいと思いますので、ちょっと図を使って実際のアクセスを想定して説明してみましょう。
実際のアクセスを想定してみる
ちょっと簡単すぎますが、このような図を作ってみました。(図が大きくて申し訳ないです…)
まず、上の図にある5つのアクセスを集計して、離脱率と直帰率がどうなるのかを見てみましょう。その後に詳しく説明していきますね。
- 離脱率
-
ページA:33%
ページB:50%
ページC:50%
- 直帰率
-
ページA:0%
ページB:33%
ページC:100%
このような結果になります。では、詳しく見ていきましょう。
ページAの離脱率
5つのアクセスを通してページAには3回のアクセスがあることがわかります。先ほど上でも書いたように離脱率はスタートしたページは問わないということでしたね。ですので、単純に閲覧のスタート地点(アクセス3のように)でも途中通過(アクセス1のように)でも最終閲覧ページ(アクセス5)でもカウントします。そして、ページAが最終閲覧ページになっている割合を求めればページAの離脱率がわかるということですね。この場合1/3ですので約33%となります。
ページBの離脱率
ページBへのアクセスは4回あることがわかります。ページAで説明した内容を踏まえて考えてみましょう。ページBが最終閲覧ページになってしまった回数は2回(アクセス2とアクセス3)となります。結果、離脱率は2/4ということで50%となります。
ページCの離脱率
ここまでみてくると随分と察しがつくようになってきますね。ページCへのアクセスは4回となります。そして、ページCが最終閲覧ページになってしまった回数は2回です。よって、2/4で50%の離脱率であるということが言えます。
ではここからは直帰率について説明していきます。あと少しなんで頑張りましょう。
ページAの直帰率
上にも書きました直帰率のポイントとしてそのページから閲覧スタートしてという部分があります。ここ重要です。
ページAでスタートするアクセスをまずは見てみましょう。するとアクセス3に1回ありますね。しかし、そのあとにページCに移動されています。ですので、ページAだけで閲覧を終了していないということが言えます。ですのでページAの直帰率は0%ということがわかります。
ページBの直帰率
ページBから始まるアクセスを数えてみましょう。すると合計で3回あることがわかります(アクセス1、2、5)。そして、その中からページBが閲覧の最後になってしまった回数をみてみましょう。すると1回の離脱があります(アクセス2)。ですので、1/3ということでページBの直帰率は33%ということになります。
ページCの直帰率
ページCから始まるアクセスは1回(アクセス4)あります。そして、そのアクセスはページCで閲覧が終わってしまっていますね。ですので、ページCの直帰率は100%ということになります。
ざっと説明してきましたがいかがでしょうか。最後に直帰率と離脱率が何を示しているのかをまとめてみます。
直帰率と離脱率から何を読み取るのか
直帰率とは簡単に言ってしまえば、そのページ(1ページ)しか閲覧されなかったアクセスの割合ということになります。ですので、直帰率を改善したい場合にはこのようなことを考えて対処していくことが望ましいでしょう。
- ホームページの操作に迷って離脱してしまった(操作性)
- 求めていた情報は得たが他の情報に興味を示してもらえなかった(関連情報の見せ方)
他にも要因はたくさん出てくると思いますが、検索などの流入からもう1ページみてもらうための努力がもう少し必要なのかもしれませんね。
離脱率というのは全てが悪いわけではないと思います。いずれどんなユーザーでも離脱します。必要な情報を得た場合にはその時点でホームページから離れるのは当然のことです。しかし、離脱して欲しくないページ(お問い合わせや資料請求などのコンバージョン部分)で離脱率が高い場合には何が問題なのか検証する必要はあるでしょう。ゴールのページにたどり着いてもらっているのにコンバージョンに繋げられていないということは重大な機会損失ですからね。
まとめ
できるだけわかりやすく離脱率と直帰率について説明してみましたがいかがでしたでしょうか?自社でアクセス解析をみながら対策を考えてみえる方や、コンサルタントさんが言ってたけど言葉の意味がいまいちわからなかった方、制作会社さんからアドバイスもらったんだけどちょっと違いがわかんない、などと言った方々のお役に立てれば幸いです。